INVINCIBLE / MICHAEL JACKSON (00)

1 UNBREAKABLE
2 HEARTBREAKER
3 INVINCIBLEl
4 BREAK OF DAWN
5 HEAVEN CAN WAIT
6 YOU ROCK MY WORLD
7 BUTTERFLIES
8 SPEECHLESS
9 2000 WATTS
10 YOU ARE MY LIFE
11 PRIVACY
12 DON'T WALK AWAY
13 CRY
14 THE LOST CHIDREN
15 WHATEVER HAPPENS
16 THREATENED
ついに発売されました。前作の『History』から6年ぶりの作品。(間に『Blood
on
〜』がありますが、あれは純粋なオリジナルではないですから。)95年から今までのブラック・ミュージックシーンは激変だったと思う。そんな中、MJはどんなサウンドでシーンに衝撃を与えるのか。
テディ・ライリーのニュー・ジャック・スウィングがシーンを席巻した80年後期から90年前期。91年の『Dangerous』は、まさにそのTeddyとMJの才能がスパークした傑作となった。そして、当初ベスト版というリリース予定が、2枚組(ベストとオリジナルの組み合せ)となった『History』は、MJのパーソナルなカラーが全面にでたアグレッシブな作品となった。あの作品は、創造性というより、ほんと痛々しいほどの内面の吐露だったように思う。
そして、今作は、そういう意味から10年ぶりのオリジナル作品といってもいいかもしれない。『Dangerous』のように、シーンにMJなりの答えを返す作品。それが、今回の『Invincible』。ほんとかなりのトラックが録音されたらしい。その制作費は38億。そしてしぼりにしぼってこの16曲が選ばれた。リリース直前の例のテロで、また一部入れ替えがあったようですが。今回の相棒に選ばれたのは、若き才能ロドニー・ジャーキンス。そして、テディ・ライリー。バラード系では、ついにBabyfaceの作品もとりあげられる。R.ケリーも1曲。ラテン・グルーブもいれようとサンタナも。
サウンドも豪華だが、さらにMJのボーカルがすごい。今まで聴いたことのない七変化ぶり。バラードは美しく、そしてシャウトも健在。すごいアルバムです。こんな答えをだされてもまだ米国シーンは正当な反応を示さないというのだろうか?
完璧主義のMJ、自身も時間をかけすぎるという事はいっている。普通のアーティストなら、もういこの辺でいいだろ、という妥協のレヴェルがMJははるか上なんでしょうね。そして、今作品も1曲1曲がシングルにできるほどの驚くべき完成度。それでは、私なりの曲の感想などを。
1 UNBREAKBLE
Teddyっぽいとがり方だなとおもったけど、ジャーキンスとの作品。テディよりも洗練された感じがしますね。エッジのきいたタイトなファンクナンバー。今は亡きNotoriousも登場というのはびびった。オープニングから、かなりかっこいい。こういう曲にMJのシャウト系のボーカルあうね。ファルセットボーカルもいい。アルバムの最初の3曲ってかなりポイントだと思ってます。特に1曲目は、一気にアルバムのイメージを決めてしまいますから。その意味では、この1曲目をきいてこのアルバムはすごそうという予感がはしった。かっこいい、特にMJがI'm
Unbrekableってシャウトして、ビギーのRapが入るとこ。
2 HEARTBREAKER
クレジット見なかったら、TimbalandがProduceと思ってもおかしくない。MJがティンばったらどうな感じなんだろって思った事があったけど、まさにしちゃったよ。MJのカラーもばっちりでてて、これまたいい。ジャーキンスに、「今風のサウンドでしてみようか。」って感じで作ったのかね。ロドニー・ジャーキンス器用だね。2年前にこれやってたらかなりの衝撃ではあったけど、今ではわりと聴きなれた感のあるビートではある。
3 INVINCIBLE
これまたTeddyっぽい。今回、テディとそのサウンドの洗礼をうけたジャーキンスがメイン・プロデュースをしてるというのはいい。中には共同作業の曲もあるし。MJってメロディーと言葉の響きのバランスも考えてるよな。MJのアルバムの前半3曲のビート系に全部ラップが入ってるというのもシーンの流れを感じます。
4 BREAK OF DAWN
個人的にはかなりのお気に入り。こういうタイプのミディアムやってほしかった。Dr.Freezeって、カラー・ミー・バッドの大ヒット曲「I
Wanna Sex You Up」(91)、ベル・ビブ・デヴォー「Do Me 」「Poison」(90)とか手がけた人だよね。
5 HEAVEN CAN WAIT
この曲がテディの曲なんだ。初期のジャクソンズの頃のTasteをちょっと感じました。
6 YOU ROCK MY WORLD
アルバム先行シングル。すばらしい仕上がりだったけど、シングルチャートとしては、10位が最高。MJのカムバック作品にしては地味だったかもしれない。MJの昔のTasteと今風のVibeの調和が見事で、聞く奴が聞けば、この曲をファーストカットにもってきたのはわかるけど、アルバムをきくともっと衝撃的なトラックが満載で、ちょとこの選択はミスったかなという気が。まあ凡人にはわからないMJの戦略があるんでしょうが。
でもほんと聴けば聴くほど味わいをます。素敵なラブ・ソング。ロドニー・ジャーキンスが理想の曲という「Remenmer
The Time」も意識した感じもする。
7 BUTTERFLIES
ソウルです。ありそうでなかったMJのTaste。味わい深そうな曲。アンドレ・ハリスって人は詳しくは知らないんですが。
8 SPEECHLESS
MJ単独の曲。MJのラヴ・ソングってピュアというか、ストレートですよね。正直、SADEとかの歌う愛のテーマと比較すると浅い感じはします。でも40を過ぎてこんな曲は書けないよ。美しい心は人を動かすといいます。
9 2000WATTS
やっとテディらしい曲。にしても最近でもきかないようなアグレシッブな、GUYやBLACKSTREETでやるような曲。まさかMJがココまでの曲をやるとは。衝撃度としては一番。テディ自身も、自分名義のソロ・アルバムをついにだすみたいですからね。この曲ファーストカットにしてたらびびってた。
10 YOU ARE MY LIFE
ついにBABYFACEの曲がアルバムに収録されます。「On
The Line」が収録されるという噂もありましたが、結局新録でしょうか。いまや歴史に名を残す実績を作ったBABYFACEが一番憧れる人がMJだそうですから。アコースティックTaste系のフェイスの作品となります。バックボーカルでも彼の声がききとれます。MJのボーカルも美しいです。MJ用に書いた曲というより、フェイス自身のアルバムにあってもおかしくないような感じの曲。全盛期のメロディー・メーカーの彼と比べるとちょっと地味なメロディーな気がしますが、BABYFACE
Meets MICHAEL JACKSON的な香りは十分。
11 PRIVACY
アルバム中、一番ロック色が強い曲。プライバシーのないMJのパパラッチへの怒りのメッセージ・ソング。そして、スラッシュも登場です。パパラッチといえば、ダイアナ妃の事件でも取り沙汰されました。追悼アルバムにMJは「Dangerous」収録の「Gone
Too Soon」を提供しています。
12 DON'T WALK AWAY
これもフェイスの曲かと思いましたが、TEDDYとの共作でした。こういうMJのバラッド求めてました。リリックはどっちが書いてるかわかりませんが、特に今こういう内容共感します。秋にあうね。お気に入りの曲になりそうです。
13 CRY
アルバムからの第2弾シングル、例のテロ事件の影響もありかもしれません。さらに。MJが指揮をとってチャリティソングも製作中のこと。『HISTORYの時も、R.ケリー作の「You
Are Not Alone」がビルボード初登場で1位という今まで誰もが無し得なかった記録をうちたてます。(しかし、その後も、マライアやホイットニーも続いて新鮮さはなくなったけど。)その時は、R.ケリーがシーンに旋風をまきおこしてましたからね。そして、今回も、「YRMW」が若干つまづいた感があるので、なんとかこの曲で挽回をしてほしい。ヒットする事がすべてではないけど、やっぱMJのアルバムから1曲もNo1の曲がでないというのはさみしいよ。R.ケリーもMJを念頭において曲を書いたといっています。今回のアルバムに4曲書いたそうですが、採用されたのはこの曲だけ。いかに厳しいセレクトがされているかという事でしょうか。
14 THE LOST CHIRDREN
MJ単独の曲。デビッド・フォスターは結局参加してないんですね。子供をテーマにした曲も定番になった感もあります。正直なとこ、個人的にはあまり好きな路線ではないですが。地球救済のメッセージソングも素晴らしいとは思うのですが、やっぱ、おれが求めるのは「ビリージーン」や「ビートイット」、「スムーズ・クリミナル」のようなMJのグルーブが全開の曲。今回単独でこの手の曲を書いていないのは残念。
15 WHATEVER HAPPENS
長期に渡ったアルバムの制作の中でも最近録音された曲ではないでしょうか。いろんなアーティストとレコーディングしたというネタだけははいってました。昨年のグラミーのProducer
Of The YearをとったDr.ドレーはMJの誘いを断ったらしいけど。
サンタナ起用の意図がわかります。ラテン・ブルースといったとこでしょうか。いいですね。後半もMJのシャウトと、カルロス・サンタナのギターのなきがいい。グラミー賞最高の8部門受賞同士の夢の共演でもある。
16 THREATENDED
ダラス・オースティンっぽいなと思いました。今作、自身の今までの最高傑作といいきったロドニー・ジャーキンスの言葉は確かだった。彼も今はシーンの反応を見たくてしかたがないと。2002年はこのアルバムがシーンを席巻すると。最新のテクノロジーも導入しているのでしょう。今後のジャーキンスも注目せずにはいられない。
最後に
今さらマイケル・ジャクソンとかという風潮があるのもたしか。そんな中、彼はシーンにすさまじい回答をかえした。離れてしまった人を再びひきつけるパワーと、マイケル・ジャクソンのすごさを再び認識させられるパワーがある。あらたなファンも獲得するのでしょう。
個人的には、今作は今まで聞きたかったタイプの曲がけっこうあってうれしい。(欲をいえばナイル・ロジャース系のGroove系も欲しかったな。)ただ厳しい言い方をすれば、最先端をいってるのは間違いないけど、「Thriller」、「Dangerous」のようなもっと時代の先をいくサウンドというレヴェルには達してない感じも。でもこの2002年、一番聴くアルバムになりそうなのはちがいないけど。MJの場合、ビデオ・クリップやカットする曲で、またちがった魅力が出てくるから。この後、どんな展開をみせていくのか、見守っていきたいです。
* 最初の印象での曲感想なので、またいろいろ付け加えるかもしれません。
つづく